TNCC(Test-Negative Case-Control) designによるインフルエンザワクチン効果(Vaccine Effectiveness : VE)のsystematic review がLancet1)で報告されました.そこではA(H1N1)pdm09やB型に対するVEは若年者から高齢者まで50~60%ほど認めましたが,A/H3N2(A香港)では20~30%と低値でした.われわれのグループ2)でも,TNCC designを用いて日本における成人のVEを算出しており,Lancetの報告と同様の傾向がみられています.2017/2018シーズンはA型とB型の混合流行となり,図らずもそれぞれのVEをみることができました.諸外国の報告(いずれもTNCC designを用いています)3,4)ではA(H1N1)pdm09とB型のVEはそれぞれ50~60%,40~60%と高かったのに対し,A/H3N2のVEは-42~25%と低値でした.
「KEY WORDS」インフルエンザワクチン,ワクチン効果,成人
「KEY WORDS」インフルエンザワクチン,ワクチン効果,成人