QUESTION & ANSWER(インフルエンザ)
              
 南半球と北半球のインフルエンザ流行に,関連性はあるのでしょうか.
                  掲載誌
                
 
                  インフルエンザ
                  Vol.16 No.2 28,
                  
                    2015
                  
 
                    著者名
                  
  
                          渡邉真治
                        
 
                    記事体裁
                  
  
                          抄録
                        
 
                    疾患領域
                  
  
                          呼吸器
                        / 
                          感染症
                        
                    診療科目
                  
  
                          一般内科
                        / 
                          呼吸器内科
                        / 
                          耳鼻咽喉科
                        / 
                          老年科
                        / 
                          小児科
                        
 
                    媒体
                  
 
                      インフルエンザ
                    
 季節性インフルエンザは,2種類のA型インフルエンザウイルス(H1N1亜型とH3N2亜型)および2系統のB型インフルエンザウイルス(Yamagata系統とVictoria系統)が原因となって引き起こされます.世界で流行している季節性インフルエンザウイルスは,世界保健機関(WHO)を中心とした世界インフルエンザ監視・対応システム(Global Influenza Surveillance and Response System:GISRS)によって通年で監視されていて,関連性を把握することができます.実際,これらウイルスの性状(抗原性や遺伝子系統)については,地球規模で関連性がみられます.たとえば,H3N2亜型ウイルスは,北半球の流行期の2014年の3月頃から,それまでのウイルスとは遺伝子系統・抗原性の変化したウイルスが出現し始めましたが,この変異したウイルスは,その後の南半球での流行期(2014年7~9月)でも検出されました.さらにその後の北半球の流行期(2014年12月以降)では,それらはH3N2亜型の主流となっています.
          ※記事の内容は雑誌掲載時のものです。