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公衆衛生(インフルエンザ)

インフルエンザと細菌感染

渡辺彰

インフルエンザ Vol.11 No.2, 51-56, 2010

2009年春から世界に蔓延したパンデミックインフルエンザウイルスH1N1 2009による新型インフルエンザでは, 抗インフルエンザ薬を積極的に使用しているわが国の死亡率が格段に低い. 他方, 被害の大きな国々ではウイルス性肺炎の重症化例・死亡例のみならず肺炎球菌を中心とする細菌性肺炎の重症化例・死亡例も多いが, これは20世紀に出現したスペインかぜやそのほかの新型インフルエンザにおいても確認されていることである. これに鑑みれば今回の新型インフルエンザでは, 抗インフルエンザ薬のみならず肺炎球菌を主要な標的とした抗菌薬の投与, さらには高齢者や重篤基礎疾患保有例を主な対象とした肺炎球菌ワクチンの接種が必要である. 『はじめに』 2009年の春以降, 北米から世界中に蔓延したパンデミックインフルエンザウイルスH1N1 2009による新型インフルエンザでは, わが国の重症化例や死亡例が際立って少ない. 発症後数日以内にほとんどすべての患者が医療機関を受診し, 抗インフルエンザ薬による治療が効果的に行われている1)2)ためであるが, 蔓延が拡大して流行の中心が若年層から高年層へ移っていくにつれ, 細菌性肺炎の合併が増加すると考えられる.

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