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長い時空を旅する血液

水陸両用の身体:ロシアのシンクロナイズドスイミングの選手の恐るべき循環の秘密

丸山征郎

血管医学 Vol.17 No.3, 123-126, 2016

環境や設備問題,直前のジカ熱問題で開催が危ぶまれていたリオでのオリンピックもさしたる問題もなく,無事終了した.私が一番関心を持っていたマラソンは男女ともに惨敗で,大いに落胆したが,想いもよらないところで,ひとつの大きな収穫があった.それは人間の心身の可能性の大きさ,深さという点に対する驚愕である.今回はそれを血液の循環という視点から眺めることとする.
「ヒトの体内に潜む恐るべき適応能と可塑性・可能性」
オリンピックや一流選手の競技を観ると,とても人間ワザとは思えないパフォーマンスや記録に驚嘆する.いったい,彼ら,彼女らの心身機能,小脳機能・運動神経はどうなっているのか,と医学生理学的な疑問を抱く.さらに,パラリンピック選手をみていると,生来の,あるいは何かの不慮の事故で,突然わが身に振り掛かってきた身体機能のハンディキャップに負けることなく,驚くべき新たな機能を獲得している.まさに感動と驚嘆である.

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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