<< 一覧に戻る

特集 LDL/HDLコレステロールを標的とした動脈硬化症の新しい治療ストラテジー

新規HDL-C増加薬(2)─合成HDLとミメティックペプチド

今泉聡上原吉就Giulia Chiesa朔啓二郎

血管医学 Vol.16 No.1, 45-51, 2015

「Summary」臨床試験においてHDLコレステロール値を増加させてもエンドポイントの改善が得られない結果が続いており,HDL機能の重要性が認識されるようになってきた.すなわち,HDLコレステロール値を増加させるよりもHDLの機能,HDLやアポA-Ⅰの粒子数,生体内でのコレステロール引き抜き能などを増強させることが心血管疾患の治療に貢献するとの考え方である.その最も有効な戦略のひとつが,人工的に合成したHDL(合成HDL)やHDLミメティック(類似)ペプチド,アポA-Ⅰミメティックペプチドを投与する方法である.合成HDLとしてはアポA-Ⅰミラノを使用したETC-216,pre-βHDLを模倣したCER-001があり,アポA-ⅠミメティックとしてはAPL180(L-4F)や本邦で開発されたFAMPなどがある.しかし,これらを使用した臨床研究では必ずしもポジティブな結果ばかりではなく,今後さらなる検討が必要である.
「Key words」HDL機能,合成HDL,コレステロール引き抜き能,HDLミメティックペプチド,アポA-Ⅰミメティックペプチド

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

一覧に戻る