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Glaucoma 私のArchives

小児緑内障はわからないことがいっぱいある

木内良明

Frontiers in Glaucoma No.60 51-53, 2020

広島大学病院は広島県の最終医療機関としての役割を果たしている.先天白内障や小児緑内障など,一般病院が手を出しにくい疾患が大学病院に集まる構図になっている.小児緑内障に対する治療の第1選択は線維柱帯切開術(トラベクロトミー)であり,これは緑内障診療を西日本で長く行っていた者にとって非常に馴染みのある手術手技である.先天白内障に対する20ゲージの経毛様体皺襞部白内障手術は合併症も少なく,良好な結果が得られる術式である.それが25ゲージの硝子体カッターを使って前眼部からアプローチする現在の術式に進化して,さらに洗練された術式となった.個人的には決して嫌いな術式ではなく,それなりに楽しく小児眼疾患の診療を行っていた.これは2010年ごろの話である.当時,川崎医療福祉大学の教授であり,日本小児眼科学会の理事長であった田淵昭雄教授に小児眼科学会の理事に推薦いただいた.そのこともあって小児眼科領域にことさら注目するだけでなく,小児緑内障に対する診療に正面から取り組むことになった.私が小児緑内障にかかわってきた,この10年たらずの間に見聞きしたことをArchivesとして記載したい.

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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