多治見スタディより,近視は緑内障発症のリスクファクターであることが判明している.一方,年代別の屈折では若年層ほど近視が多いことが確認されており,わが国における近視眼緑内障は,今後さらなる増加をきたすことが示唆される.
近視眼緑内障では,比較的早期から中心視野が障害されるケースがよく見受けられる.強度近視を伴う緑内障の40%以上に初期から乳頭黄斑線維束(PMB)欠損を認め,非近視眼緑内障と比較して有意に高率であるとの報告がある.