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症例から学ぶ

吸入ステロイド薬(ICS)剤型変更により管理可能となった症例

宮武明彦

International Review of Asthma & COPD Vol.14 No.4, 25-30, 2012

「はじめに」日本アレルギー学会をはじめ学会関係者の「喘息予防・管理ガイドライン」の啓発活動によるICSの普及により, 2010年度の喘息死亡者数は2,062人(速報値)にまで減少した1). また, わが国にて認可されているICSの種類が欧米における使用種に近似するようになり, 治療の選択肢が格段に増えた2). 当院に来院する新患患者の100%近くが, 何らかのICSを処方されているというこの現況は, 入院を余儀なくされていた過去と比較して隔世の感がある. しかしながら, ICSが処方されている患者全ての喘息管理が良好なわけではなく, 患者の治療に対する理解不足, あるいは吸入指導不足, ICSの吸入器具使用方法の誤りや, 吸入量ならびに回数などのアドヒアランスの低下により, 治療効果が十分に発揮されていない新患症例も多数認められる. その一方で, 吸入器具の扱いや吸入アドヒアランスに全く問題がないにもかかわらず, 喘息症状の改善が認められない患者も少なからず存在する.

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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