「はじめに」虚血性脳血管障害慢性期に対するバイパス術は,浅側頭動脈―中大脳動脈吻合術,浅側頭動脈―上小脳動脈吻合術,後頭動脈―後下小脳動脈吻合術などがあるが,最も使用頻度が高くエビデンスがあるのは浅側頭動脈―中大脳動脈吻合術である.以下に,内頸動脈あるいは中大脳動脈閉塞性疾患に対する浅側頭動脈―中大脳動脈吻合術の適応と考え方について概説する.
「脳梗塞の分類とバイパス術の適応」脳梗塞は臨床的カテゴリーから,アテローム血栓性,心原性,ラクナ性の3つに分けられる1).内頸動脈あるいは中大脳動脈慢性閉塞性病変は,アテローム血栓性のカテゴリーに入る.一方,発症メカニズムから脳梗塞は血栓性,塞栓性,血行力学性の3つに分けられるが1),アテローム血栓性内頸動脈あるいは中大脳動脈慢性閉塞性病変はこのすべてのメカニズムが起こり得る.
「脳梗塞の分類とバイパス術の適応」脳梗塞は臨床的カテゴリーから,アテローム血栓性,心原性,ラクナ性の3つに分けられる1).内頸動脈あるいは中大脳動脈慢性閉塞性病変は,アテローム血栓性のカテゴリーに入る.一方,発症メカニズムから脳梗塞は血栓性,塞栓性,血行力学性の3つに分けられるが1),アテローム血栓性内頸動脈あるいは中大脳動脈慢性閉塞性病変はこのすべてのメカニズムが起こり得る.