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脳循環障害の画像診断

短期間で再出血を来たし家族性海綿状血管腫が疑われた1例

下村怜有廣昇司森崎裕子宮城哲哉上原敏志豊田一則

脳と循環 Vol.19 No.3, 53-57, 2014

「はじめに」 海綿状血管腫(cerebral cavernous malformation:CCM)は, 毛細血管から静脈に至る血管系が海綿状に異常拡張した血管異常であり, 孤発性のほか常染色体優性遺伝を示す家族性も存在し, 若年性脳出血の原因として認識すべき血管奇形である. 頭部MRIなどの画像診断の進歩により, その検出頻度が増加している. 今回, 短期間に再出血を来たし家族性での発症が疑われたCCMの1例を経験したので報告する.
「症例」 41歳, 女性.
「主訴」 右上下肢の感覚障害.
「既往歴」 子宮筋腫に腹腔鏡術施行.
「家族暦」 祖母:脳梗塞, 父:CCMによる脳幹出血, 母親や兄弟に脳血管障害や痙攣なし.
「生活暦」 喫煙歴, 飲酒歴なし.
「現病歴」 某年9月(31歳時)に左口角下垂が出現し, 近医を受診したところ, 頭部CTで右頭頂葉に陳旧性脳出血を指摘された. 以後, 顔面左側に異常感覚を自覚していた.

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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