【特集 頸動脈治療の新たな展開】
頸動脈プラーク放射線診断の進歩
掲載誌
脳と循環
Vol.17 No.1 21-26,
2012
著者名
渡邊 祐司
/
永山 雅子
記事体裁
抄録
疾患領域
脳血管障害
診療科目
脳神経外科
/
神経内科
/
放射線科
媒体
脳と循環
(SUMMARY)頸動脈の動脈硬化性プラークの放射線診断の中でMRイメージングが果たす役割は大きく, プラークの治療法の選択や適応の決定に有用な情報を提供する. プラーク成分の評価は, 血管内腔の信号を抑制するblack-blood法の脂肪抑制T1強調像と脂肪抑制T2強調像を組み合わせて判定し, 不安定プラークの構成成分である脂肪に富む粥腫や出血は, 少なくともどちらかで高信号を示す. 被膜の断裂はTOF-MRA元画像で評価する. 「はじめに」頸動脈プラークの放射線診断にはCT, PET-CT, MRが用いられる. なかでもMR画像は, 近年の技術的進歩により, 血管の血流による信号を抑制する手法を用いて頸動脈プラーク内容の脆弱性を正確に評価することが可能となった. 頸動脈の動脈硬化性プラークは, 脳梗塞の重大なリスク要因で, 内腔の狭窄や閉塞を来たすだけでなく, その脆弱性から動脈塞栓の原因となる1)-3).
※記事の内容は雑誌掲載時のものです。