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特集 危惧する感染症─院内感染防止対策─

6.カルバペネム耐性腸内細菌(carbapenem-resistant Enterobacteriaceae:CRE)感染症

Infection caused by carbapenem-resistant Enterobacteriaceae (CRE)

三鴨廣繁平井潤山岸由佳

Surgery Frontier Vol.22 No.3, 35-43, 2015

「Summary」Carbapenem-resistant Enterobacteriaceae(CRE)は,カルバペネム系抗菌薬に耐性を獲得した腸内細菌科の総称で,ヒトの腸管に生息する腸内細菌が耐性をもつという点が重要である。耐性遺伝子の多くがプラスミド伝播性であるため,他の細菌や種を超えて薬剤耐性が伝播する可能性があり,治療には多剤耐性菌用の薬剤であるチゲサイクリンやコリスチンが必要な場合もある。現時点では日本での検出頻度は決して高いものではないが,CREのアウトブレイク事例も認められるため,今後の動向には注意する。
「Key Words」CRE(carbapenem-resistant Enterobacteriaceae),カルバペネマーゼ,チゲサイクリン,コリスチン

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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