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What's New in SURGERY FRONTIER

第85回クロマチンのダイナミック変動とヒストンバリアント 癌におけるヒストンバリアントの役割

鈴木拓丸山玲緒

Surgery Frontier Vol.22 No.2, 63-65, 2015

「はじめに」近年のマイクロアレイ解析から,さまざまなヒストンバリアントおよびシャペロンの発現異常が発見され,発癌における役割が注目されるようになった(図1)1)2)。さらに,最近の癌ゲノムシークエンス解析から,ヒストンバリアントやシャペロンをコードする遺伝子の変異が同定されている3)。これまでの研究から,ヒストンバリアントの異常は発癌ドライバーとして機能しうることや,それらが新たな癌の治療標的となりうる可能性が示されている。
「ヒストンH2Aバリアント」H2Aファミリーはコアヒストンのなかでも最大のファミリーを形成しているが,近年H2A.Zのさまざまな癌における過剰発現が明らかにされた。H2A.Zの役割は,ホルモン依存性乳癌や前立腺癌においてよく研究されている。乳癌細胞では,エストロゲンによって発現誘導された癌遺伝子産物c-Mycが,H2A.ZをコードするH2AFZ遺伝子のプロモーターに結合してその転写を活性化させる4)。

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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