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第85回クロマチンのダイナミック変動とヒストンバリアント ヒストンバリアントとは
掲載誌
Surgery Frontier
Vol.22 No.2 51-55,
2015
著者名
有村泰宏
/
胡桃坂仁志
記事体裁
抄録
疾患領域
癌
診療科目
一般外科
/
泌尿器科
/
血液内科
/
腫瘍内科
媒体
Surgery Frontier
「はじめに」われわれの体を構築するほぼすべての細胞は受精卵と同一のゲノムDNAを有しているにもかかわらず,それぞれの細胞は分化し,組織にあわせてゲノムDNAから読み出す遺伝情報を変化させている1)。ゲノムDNAは,クロマチンとして細胞に収納されており,このようなDNA塩基配列の変化を介さずに遺伝情報の発現などを制御する機構“エピジェネティクス”は,クロマチンの構造によって成し遂げられている2)。ヒストンバリアントは,クロマチンの主要な蛋白質成分であるヒストンの亜種であり,それらの使い分けは,エピジェネティクスの根幹を担う機構のひとつとして,非常に注目されている3)。
※記事の内容は雑誌掲載時のものです。