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特集 疾患特異的iPSの基礎と臨床

Ⅱ.疾患特異的iPSの臨床 3.消化器疾患の治療を標的とした,疾患特異的iPSの臨床応用

Clinical relevance of induced pluripotent stem cell therapy for gastrointestinal diseases

川本弘一今野雅允西田尚弘小関準江口英利土岐祐一郎森正樹石井秀始

Surgery Frontier Vol.22 No.2, 46-50, 2015

「Summary」無限の増殖能ならびに多分化能を有する多能性幹細胞である胚性幹細胞(embryonic stem cell;ES細胞)や人工多能性幹細胞(induced Pluripotent Stem cell;iPS細胞)が注目されている。ES細胞は体外受精卵のうち余剰胚の胚盤胞を破壊し,内部細胞塊を取り出し樹立されるものであり,臨床応用する場合に,「拒絶反応」,「ヒト胚の使用による倫理的な問題」が障壁となりうる。京都大学の山中伸弥教授らによってマウスおよびヒトの体細胞から樹立されたiPS細胞は,胚盤胞を破壊しないため倫理的な障壁が低いのが特徴である。さらに患者自身から樹立した疾患特異的iPSは,拒絶反応も回避可能な究極の再生医療ソースである。さまざまな疾患への応用が期待されているが,本稿では特に消化器疾患への臨床応用を目標としたiPS細胞の有効利用法について解説する。また,再生医療の材料としてのみならず,肝臓様の組織に分化誘導させることでヒトの毒性予測を試みる方法や,新たな疾患モデルについても紹介する。
「Key Words」疾患特異的iPS,消化器疾患,再生医療,臨床研究

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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