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特集 疾患特異的iPSの基礎と臨床

Ⅱ.疾患特異的iPSの臨床 2.循環器疾患における現況

The present state of the studies of cardiovascular disease using patient specific iPS cells

伊藤正道内藤篤彦小室一成

Surgery Frontier Vol.22 No.2, 41-45, 2015

「Summary」iPS細胞の登場により,これまでは困難であった「患者の遺伝情報を有した心筋細胞」を入手することが可能となった。循環器領域においてiPS細胞は,分化誘導した心筋細胞を患者に移植するという再生医療への応用が試みられているが,さらに遺伝性心筋疾患患者からiPS細胞を樹立して心筋分化誘導することで,心筋疾患を試験管内で細胞レベルで再現するという「疾患モデリング」への応用も期待される。この細胞モデルを健常コントロールと比較することで病態を検討したり,化合物を投与することで新規薬剤の効果や安全性をスクリーニングしたりすることが可能となる。すでに家族性心筋症や遺伝性不整脈について疾患特異的iPS細胞作製の報告があり,今後iPS細胞由来心筋細胞のheterogeneityや未熟性の問題が克服されれば,さらに創薬や診断・治療の個別化にむけて応用が加速する可能性がある。
「Key Words」iPS細胞,疾患モデリング,創薬,家族性心筋症,遺伝性不整脈

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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