栄養のKEY NOTE
【経腸栄養】経腸栄養の適応と投与方法
掲載誌
Surgery Frontier
Vol.19 No.1 76-77,
2012
著者名
内雄介
/
竹内 裕也
/
北川 雄光
記事体裁
抄録
疾患領域
消化器
/
栄養管理
診療科目
一般外科
/
消化器外科
媒体
Surgery Frontier
「はじめに」食事によって栄養必要量が満たされない患者には栄養療法が適応となる. 栄養療法は経腸栄養法と経静脈栄養法とに分かれ. 経腸栄養法は経静脈栄養に比して, 腸粘膜上皮の形態・機能の維持, 生態防御機能の維持といった利点をもっている. 2002年のASPEN(American Society for Parenteral and Enteral Nutrition)Guidelineおよび日本経静脈栄養学会ガイドラインにおいても, 腸管を使うことができれば, 経腸栄養の適応があるとされる1)2). 本稿では周術期における経腸栄養の適応と投与方法につき述べていく. 「経腸栄養の適応」術前低栄養状態にある患者に対しては, 術前栄養介入の施行を検討する必要がある. 低栄養を抱える患者に対して手術を行うと, 創離開, 治癒の遷延, 免疫能低下と感染性合併症増加などの術後合併症や, 死亡率が上昇することが知られている3). したがって, 術前栄養状態が不良である患者の場合, 手術を遅延させることができるのであれば, 積極的に栄養療法を行うことが推奨される.
※記事の内容は雑誌掲載時のものです。