プロゲステロン(P4)は妊娠成立に関与する受精・着床のみならず,その後の妊娠維持・分娩に至るまで,重要な役割を果たしている。なかでも妊娠免疫においては,胎盤のトロフォブラストで産生される大量のP4が母子境界に特異な環境を構築して,胎児に対する免疫寛容に重要な役割を果たす。その一方で,P4は感染病原体やがんなど胎児と無関係な抗原に対する母体免疫系の活性化に寄与している。本稿では,P4が妊娠の維持に重要な免疫調節に果たす役割を中心に概説する。
                特集 生殖内分泌学と生殖免疫学の接点
              
 妊娠維持機能とプロゲステロン
                  掲載誌
                
 
                  HORMONE FRONTIER IN GYNECOLOGY
                  Vol.30 No.3 59-63,
                  
                    2023
                  
 
                    著者名
                  
  
                          亀谷 美恵
                        
 
                    記事体裁
                  
  
                          特集
                        / 
                          抄録
                        
 
                    疾患領域
                  
  
                          代謝・内分泌
                        
                    診療科目
                  
  
                          産婦人科
                        / 
                          糖尿病・代謝・内分泌科
                        
 
                    媒体
                  
 
                      HORMONE FRONTIER IN GYNECOLOGY
                    
 
                    Key Words
                  
  
                          プロゲステロン,母子境界,胎盤,免疫寛容,細胞障害活性
                        
          ※記事の内容は雑誌掲載時のものです。