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特集 ART―先端技術の理論とエビデンス―

多血小板血漿(PRP)療法

久須美真紀堤治

HORMONE FRONTIER IN GYNECOLOGY Vol.29 No.2, 37-43, 2022

多血小板血漿(PRP)療法は難治性不妊症患者への子宮内投与として2019年より急速に広がり,全国で使用されている。導入の経緯,現状をまとめた。PRPは内膜基底層に作用し,子宮内膜厚を改善し,着床率を上げるという効果が期待される一方で,内膜基底層が破壊された症例には効果が望めないと考えている。着床障害の改善には炎症の抑制が関わっている可能性がある。また,卵巣へのPRP局所注入が卵巣機能改善を期待して使用され始めた。今後の応用が期待される。
「KEY WORDS」多血小板血漿(PRP),子宮内膜,着床障害,凍結融解胚移植(FET),卵巣機能不全

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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