特集 漢方医学の妙諦を探る
漢方医学が得意とする婦人科症状:その発症メカニズムと治療効果
(2)肩こり
HORMONE FRONTIER IN GYNECOLOGY Vol.26 No.4, 53-56, 2019
肩こりは,姿勢不良,運動不足,過労,寒冷,精神的緊張などで発症し,身体的要因に加えて心理的,社会的要因が複雑に関与している。東洋医学的には外因(風寒,風湿,寒湿)と,内因および不内外因(気滞,気逆,気虚,瘀血,血虚)が原因となり,風寒は葛根湯,寒湿には葛根加朮附湯,風湿には麻杏薏甘湯,気滞や気逆には柴胡剤や理気剤,気虚には補気剤,瘀血には駆瘀血剤,血虚には補血剤を選択する。
患者の発症機転と受診時の状態を評価して,適切な方剤を選択することが重要である。
「KEY WORDS」肩こり,頸部痛,外傷性頸部症候群
※記事の内容は雑誌掲載時のものです。