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目で見る母児境界面の生理と病理

子宮内膜における着床制御因子―プロゲステロン・シグナルを中心に―

藤田知子廣田泰

HORMONE FRONTIER IN GYNECOLOGY Vol.22 No.3, 4-7, 2015

「Ⅰ.胚受容能確立とプロゲステロンの制御」妊娠ホルモンであるプロゲステロン(progesterone;P)は,排卵後の卵巣の黄体から分泌され,子宮内膜の胚受容能を制御している,いわば,着床を成立させるための最初のトリガーと考えられる。Pシグナルは,プロゲステロン受容体(progesterone receptor;PR)を介して胚の着床に必要な子宮内膜の増殖,分化を促すものとされ,最近の遺伝子改変マウスを用いた個体レベルの解析によってそれらの因子が明らかになりつつある。
「Ⅱ.プロゲステロン・シグナルと着床制御因子」PR遺伝子欠損マウスは無排卵であることから,卵巣のPRは排卵に必須である1)。このマウスでは排卵後の生理現象である着床を観察できないが,子宮の卵巣ホルモンに対する応答能は観察することができ,PがPRを介して子宮内膜上皮の分化と間質の増殖を誘導していた。

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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