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特集 オミックスが拓く生殖医学の未来

メタボロミクス リピドミクスを応用した早産の研究

山下亜紀永松健川名敬

HORMONE FRONTIER IN GYNECOLOGY Vol.22 No.1, 31-37, 2015

「Summary」リピドミクスは,脂質の代謝経路やシグナルネットワークにおける脂質の動態を網羅的に解析できる新たな研究手法として登場し,複雑な表現型を示す疾患の理解に力を発揮している。さらに,疾患モデルにリピドミクスを適用することにより新規化合物の同定や創薬研究にも応用される。早産の原因機序は複数存在し,症例ごとに異なる臨床像を呈するが,最も主要な原因を占める炎症性早産について,マウスモデルを用いた脂質代謝物の網羅的解析は,疾患機序解明のための強力なツールであった。今後の新規早産治療法開発への寄与も期待される。
「リピドミクスについて」脂質は,細胞膜の主要な構成成分であるだけでなく,エネルギー貯蔵庫やシグナル伝達経路の中間体として作用する。また,そうした脂質調節系の異常が,多くの疾患発症過程に関与することも示唆されている。
「Key words」炎症性早産,エイコサペンタンエン酸(EPA),ドコサヘキサエン酸(DHA),アラキドン酸(AA),レゾルビン

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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