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特集 ジェンダーと血栓症

Ⅴ.抗血栓療法とジェンダー 2.抗血小板薬の効果と男女差

西川政勝

血栓と循環 Vol.23 No.4, 48-53, 2015

「論文のポイント」
[1]今までに実施された抗血小板薬の臨床試験では,女性の参加率が低く(30~40%)男女差の評価はしにくいのが現状であり,抗血小板薬の治療ガイドラインでは男女差に関する治療法の選択は記載されていない.
[2]健常者および抗血小板薬治療者について概して女性の方が男性よりもex vivo血小板凝集能は高いとする報告が多い.PCI施行した冠動脈疾患でのアスピリン治療患者およびクロピドグレル治療患者は,それぞれアラキドン酸凝集やADP凝集に対する反応性は女性の方が男性よりも少し高いとされる.また,クロピドグレル低反応性には男女差はない.
[3]再発予防試験ではアスピリン投与は女性については男性と異なり心筋梗塞のリスクの減少にはつながらない可能性も報告されているが,クロピドグレル治療による心血管イベントのリスク減少に男女差はない.
[4]抗血小板薬治療による出血合併症は,女性に多い可能性がある.
[5]女性にもフォーカスをあてた心血管病の臨床試験が必要である.
「キーワード」男女差/アスピリン/クロピドグレル/抗血小板薬/クロピドグレル不応症

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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