「論文のポイント」
[1]3つのガイドラインとも推奨するのは,スコアリングシステムによるDIC診断,基礎疾患の治療,補充療法(FFPならびにPCの輸注)である.
[2]3つのガイドラインの推奨が異なるのは,補充療法(フィブリノゲン,クリオプレシピテート,プロトロンビン複合体製剤),線溶療法,抗凝固療法である.
[3]ISTHのDIC診療ガイダンスは,3つのガイドラインの推奨度をハーモナイズするために作成された.
[4]質の高いDICに対する抗凝固療法のエビデンスは少なく,さらにエビデンスを積み重ねる必要がある.
[5]DICの抗凝固療法に関しては,日本では「科学的根拠に基づいた感染症に伴うDIC治療のエキスパートコンセンサス」に従うのが望ましい.
「キーワード」ガイドライン/エビデンス/エキスパートコンセンサス/ISTH/推奨度