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特集 ダイナミックに変わりつつあるDICの診断・治療

Ⅱ.DICの診断/ガイダンス 1.日本血栓止血学会のDIC診断基準暫定案─DICの診断で何が変わるのか?

朝倉英策

血栓と循環 Vol.23 No.2, 24-29, 2015

「論文のポイント」
[1]DICの診断基準としては,旧厚生省DIC診断基準(旧基準),国際血栓止血学会(ISTH)DIC診断基準,日本救急医学会急性期DIC診断基準が日本ではよく知られていた.
[2]ISTH基準は感度が悪く,急性期基準は全ての基礎疾患に適用できない.旧基準には,感染症に感度が悪い,分子マーカーが採用されていない,誤診されるなどの問題があった.
[3]新基準では,基礎病態により「造血障害型」「感染症型」「基本型」と診断基準を使い分ける.造血障害型においては血小板数をスコアから除き,感染症型ではフィブリノゲンをスコアから除く.また,血小板数に関しては,経時的減少で加点とした.
[4]新基準では,分子マーカーおよびATを新たに組込み,誤診対策として肝不全で3点減じている.
「キーワード」DIC診断基準/分子マーカー/アンチトロンビン/造血障害/感染症

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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