特集 EBMからみた抗血栓薬の選択
Ⅲ.各論 6.非弁膜症性心房細動(NVAF)における抗凝固療法のEBM
血栓と循環 Vol.23 No.1, 52-56, 2015
「論文のポイント」
[1]非弁膜症性心房細動に伴う心原性塞栓症の予防にはワルファリンが有効でアスピリンは劣る.
[2]非弁膜症性心房細動の塞栓症の予防にはワルファリンよりも新規経口抗凝固薬(NOAC)の使用が薦められ,個々の患者の臨床背景や希望によってNOAC間の選択をする.
[3]いずれのNOACもワルファリン同様除細動時の塞栓症予防に使用でき,除細動に先立つ抗凝固期間を短縮できる.
[4]開発試験の除外基準(僧帽弁狭窄症,人工弁置換)に含まれなかった弁膜疾患を「弁膜症性」とみなし,NOAC治療の対象外とするのは適切ではない.
[5]心房細動のタイプで抗凝固療法の要否を判断するのではなく,CHADS2 スコアなどで判断する.
「キーワード」ワルファリン/新規経口抗凝固薬/除細動/非弁膜症性心房細動/心房細動タイプ
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