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データブック アテローム血栓症の大規模臨床試験 PART3

8.薬物療法・副作用など e.薬物相互作用 1.冠動脈疾患に対するオメプラゾール併用の有無でのクロピドグレル投与について

本江純子

血栓と循環 Vol.19 No.3, 310-312, 2011

出 典
Bhatt DL, et al. COGENT Investigators:
Clopidogrel with or without omeprazole in coronary artery disease.
N Engl J Med 363(20):1909-1917, 2010

※図表に関しましては、割愛させていただいております。

要 約

背景

 消化管関連の合併症は,抗血栓療法の重要な合併症である.プロトンポンプ阻害薬(PPI)はそれらの合併症のリスクを低減させると考えられているが,抗血小板薬2剤併用療法を受けている患者を対象とした無作為試験は行われていなかった.近年,PPIを併用することがクロピドグレルの作用を減弱させるという可能性が懸念されている.このため,クロピドグレルとPPI併用の効果と安全性を検証するために,無作為・二重盲検・ダブルダミーでプラセボを対照としたCOGENT(Clopidogrel and the Optimization of Gastrointestinal Events Trial)が行われ,当初は,約5,000例が登録される予定であった.

対象

 15ヵ国393施設において2008年1月~2008年12月までに,抗血小板薬2剤併用療法が12ヵ月以上予期される急性冠症候群またはステント留置術を施行した3,761例.アスピリン+クロピドグレルに加え,オメプラゾール併用群・プラセボ投与群とに層化抽出法で無作為に割り付けを行った.

方法

 全症例でアスピリン腸溶錠75~325mg/日が投与され,クロピドグレル75mgとオメプラゾール20mg併用群とクロピドグレル75mg単独群投与群との比較検討が行われた.消化管関連の1次エンドポイントは,顕性または潜在性の出血・症候性胃十二指腸潰瘍またはびらん・閉塞もしくは消化管穿孔の複合とした.心血管系の1次エンドポイントは,心血管系死・非致死的心筋梗塞・再血行再建術または脳卒中の複合とした.本試験は,スポンサーの資金繰りが不能となったため,予定より早期に中止となった.

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