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データブック アテローム血栓症の大規模臨床試験 PART3

4.高齢者・認知症 HYVET 1.80歳以上の患者に対する高血圧治療(HYVET)/超高齢高血圧患者の臨床試験での認知機能評価(HYVET-COG)における認知症発症と血圧低下の関係

青木志郎松本昌泰

血栓と循環 Vol.19 No.3, 161-163, 2011

出 典
Beckett NS, et al. HYVET Study Group:
Treatment of hypertension in patients 80 years of age or older.
N Engl J Med 358(18):1887-1898, 2008/
Peters R, et al. HYVET investigators:
Incident dementia and blood pressure lowering in the Hypertension in the Very Elderly Trial cognitive function assessment(HYVET-COG):a double-blind, placebo controlled trial.
Lancet Neurol 7(8):683-689, 2008

※図表に関しましては、割愛させていただいております。

要 約

背景

 80歳以上の高血圧患者に対する治療が有益かどうかについての結論は出ていない.高血圧治療は脳卒中のリスクは減少させるが,死亡のリスクを上昇させる可能性が示唆されている.また,観察疫学研究において,高血圧と認知症発症との間に正の相関があることが示されている.しかしながら,対照試験における認知機能に対する降圧療法の効果については議論が続いており,メタ解析でも高血圧治療が認知症の発症を減少させるかどうかのはっきりしたエビデンスは示されていない.

対象

 80歳以上で収縮期血圧が持続的に160mmHg以上である,ヨーロッパ,中国,オーストラリア,チュニジアの3,845例を対象とした.認知機能評価の対象は,これらの症例のなかで登録時に認知症の診断を受けていない3,336例を対象とした.

方法

 登録症例を,利尿薬であるインダパミド(1.5mg)投与群とプラセボ投与群に無作為に割り付けた.利尿薬投与群の目標血圧は150/80mmHg未満とし,達しないようであればACE阻害薬であるペリンドプリル(2 or 4mg)を追加した.1次エンドポイントは致死的あるいは非致死的脳卒中とした.認知機能は登録時および1年毎にMMSEによって評価した.認知症発症の可能性のある症例(MMSEが24点未満に低下または1年で3点低下)は,標準的な診断基準と専門的な評価によって認知症の有無を診断した.

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