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データブック アテローム血栓症の大規模臨床試験 PART3

2.心臓 d.インターベンション ACUITY 11.薬剤溶出性ステントおよび金属ステントで治療された急性冠症候群症例における早期ステント血栓症の検討

小宮山伸之

血栓と循環 Vol.19 No.3, 119-120, 2011

出 典
Aoki J, et al:
Early stent thrombosis in patients with acute coronary syndromes treated with drug-eluting and bare metal stents. The Acute Catheterization and Urgent Intervention Triage Strategy Trial.
Circulation 119:687-698, 2009

※図表に関しましては、割愛させていただいております。

要 約

背景

 非ST上昇型急性冠症候群(ACS)に対しては早期の侵襲的治療が最近のACC/AHAやESCのガイドラインで推奨されており,CRUSADE(Can Rapid risk stratification of Unstable angina patients Suppress ADverse outcomes with Early implementation of the ACC/AHA guidelines)レジストリーでも高リスク非ST上昇型ACS症例の約66%で薬剤溶出性ステント(DES)が治療に用いられている.また,ST上昇型心筋梗塞においてもDESの安全性と有効性が臨床試験で証明されている.しかし,非ST上昇型ACSに対する金属ステント(BMS)やDES使用におけるステント血栓症の予測因子や抗血小板療法の意義については明らかになっていない.

対象

 ACUITY(Acute Catheterization and Urgent Intervention Triage Strategy)試験は中等度から高度リスクのACSで早期侵襲的治療の適応となる13,819例に対するへパリンとglycoprotein Ⅱb/Ⅲa阻害薬(GPI)の併用療法,bivalirudinとGPIの併用療法とbivalirudin単独療法の効果を比較した前向き無作為試験である(Stone GW:N Engl J Med 105:2203-2216, 2006).各症例では主治医の判断でPCI,CABGまたは薬物治療のみが行われたが,PCI症例は術者の判断でBMSかDESが用いられた.本研究はそのサブスタディーとして行われ,1本以上のステントが埋め込まれ,定量的冠動脈造影(QCA)が行われた3,405例が対象となった.

方法

 PCI後の抗血小板療法はアスピリン(入院中は300~325mg/日,退院後75~325mg/日)とクロピドグレル(PCI後2時間以内に300mg以上を初期投与し,以後75mg/日を継続)が投与され,クロピドグレルは退院後1年間投与するように指示された.ステント血栓症(ST)の定義では虚血徴候に因って施行された冠動脈造影でステント血管の明らかな血栓や亜急性閉塞を認めたものを“definite”とし,心原性の原因により死亡した,あるいは冠動脈造影によりステント開存性が確認されていない新たなQ波心筋梗塞を発症した場合を“probable”とした.3,405症例のうちPCI後30日以内のSTの発生について検討した.

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