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データブック アテローム血栓症の大規模臨床試験 PART3

2.心臓 d.インターベンション 6.心房細動患者における薬剤溶出性ステントの有効性と安全性

井上晃男

血栓と循環 Vol.19 No.3, 107-109, 2011

出 典
Ruiz-Nodar JM, et al:
Efficacy and safety of drug-eluting stent use in patients with atrial fibrillation.
Eur Heart J 30(8):932-939, 2009

※図表に関しましては、割愛させていただいております。

要 約

背景

 薬剤溶出性ステント(DES)の登場により冠血管形成術(PCI)の最大の弱点であった再狭窄という問題はほぼ克服された.しかし,心房細動を合併する冠動脈疾患患者におけるDESの有効性・安全性はあまり検討されていない.心房細動合併例の場合にはステント血栓症・心筋虚血の再発のみならず心原性脳塞栓症発症のリスクをも考慮せねばならず,抗血小板薬と抗凝固薬の併用による出血性合併症のリスクとのジレンマに悩まされる.本研究では心房細動合併冠動脈疾患患者におけるDESの有効性・安全性をベアメタルステント(BMS)と比較検討した.

対象

 2ヵ所の大学病院において2001~2008年までの7年間に,ステントによるPCIを行った604例の心房細動合併冠動脈疾患患者を対象とした.604例中DESは328例(54.3%),BMSは276例(45.7%)に留置された.抗血小板療法は2剤併用を行い,通常BMS治療例はPCI施行1ヵ月後,DES治療例は3~12ヵ月に1剤を中止した.

方法

 本研究は後ろ向きコホート研究である.上記604例のうちpropensity score解析により患者背景を合致させたDES治療群とBMS治療群との間での比較検討を行った.フォローアップデータの集積のため,診療録,本人への電話,連携医療機関への問い合わせを実施し,出血性合併症,血栓・塞栓性合併症,主要心血管イベント(MACE)の発症の有無について調査した.主要エンドポイントはMACE(心血管死,非致死性心筋梗塞,責任血管再血行再建),副次的エンドポイントは主要有害イベント(MAE:MACE,大出血性合併症,脳梗塞)とした.

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