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データブック アテローム血栓症の大規模臨床試験 PART3

2.心臓 a.虚血性心疾患 3.アジア人と白人を比較した急性冠症候群後の心房細動発症頻度に関するメタ解析

山本啓二

血栓と循環 Vol.19 No.3, 59-60, 2011

出 典
Novaro GM, et al:
Meta-analysis comparing reported frequency of atrial fibrillation after acute coronary syndromes in Asians versus whites.
Am J Cardiol 101(4):506-509, 2008

※図表に関しましては、割愛させていただいております。

要 約

背景

 心疾患患者における心房細動の発症には,多くの臨床因子が関与しているが,遺伝的素因の関与は十分に解明されていない.このため今回,心房細動の発症リスクにおける人種間の相違を検討するために,急性冠症候群患者を対象に追跡調査し,心房細動の発症を評価した大規模臨床試験についてメタ解析を行った.

対象

 クリーブランドクリニック心血管コーディネートセンターに保管された7つの前向き,無作為化臨床試験における急性冠症候群患者94,785例を対象とした.

方法

 臨床試験の選択基準は,①人を対象とした無作為化対照試験であること,②試験開始時白人とアジア人の記載があること,③冠動脈疾患で急性冠症候群の患者であること,④試験期間が30日以上であること,⑤試験期間中の心房細動発症が記録されていることであった.7つの臨床試験は,そのうち4つ(GUSTO Ⅰ,GUSTO Ⅱb,GUSTO Ⅲ,GUSTO Ⅳ)がST上昇型心筋梗塞を対象とし,また4つ(GUSTO Ⅱb,PURSUIT,IMPACT Ⅱ, PARAGON A)が非ST上昇型急性冠症候群を対象としていた.平均追跡期間は30日間で,7つの臨床試験データが集積,解析された.
 7つの臨床試験の患者は白人が93,050例,アジア人が1,735例でアジア人は全体の2%であった.白人とアジア人で有意差がみられた患者背景は平均年齢(62歳,57歳),女性比率(27.3%,20.1%),BMI(27,26),心拍数(75/分,77/分),経皮的冠動脈インターベンションの既往(7.3%,4.7%),冠動脈バイパス術の既往(6.3%,3.8%),高血圧(40.5%,36.7%),高コレステロール血症(33.9%,29.8%),糖尿病(15.9%,27.5%),左室駆出率(53%,50%),クレアチンキナーゼのピーク値(1,384mg/dL,1,518mg/dL)であった.

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