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血栓症に関するQ&A PART6

6.末梢血管・深部静脈血栓症・肺塞栓症 Q46 チエノピリジンとPPIの相互作用について教えてください

田丸智巳西川政勝

血栓と循環 Vol.19 No.1, 158-160, 2011

Answer
 チエノピリジンはチクロピジン,クロピドグレル,prasugrel(日本未承認)の3剤があり,前2者が本邦で承認されています.クロピドグレルはチクロピジンの副作用を軽減した誘導体で,1996年のアテローム血栓症患者を対象としたCAPLIE試験をはじめ多くのエビデンスを有する薬剤であり,実地臨床ではほとんどクロピドグレルが用いられています.特に,冠動脈狭窄に対するステント留置時の抗血小板療法として,アスピリン+クロピドグレルを用いるのが標準治療となっています.

 一方,プロトンポンプ阻害薬(以下,PPI)は胃潰瘍の治療薬として広く使用されています.現在本邦では,オメプラゾール,ランソプラゾール,ラベプラゾールが保険承認されています.特にアスピリンを使用している場合には潰瘍の再発抑制目的に併用されることも多くなっています.
 チエノピリジンはすべてプロドラッグなので,薬物代謝酵素である肝臓のチトクロームP450(CYPs)により代謝されることにより活性代謝物が生成され,血小板凝集抑制作用を示します1)-3).クロピドグレルは主にCYP3A4,CYP1A2,CYP2C19,CYP2B6により代謝されることがわかっています(図1)が,最近注目されているのがCYP2C19遺伝子多型4)です.

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