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特集 睡眠時無呼吸症候群:基礎から臨床

序文

木田厚瑞

THE LUNG perspectives Vol.28 No.1, 16, 2020

閉塞性睡眠時無呼吸症候群(OSA)の治療の主流となっているCPAP(持続陽圧呼吸療法)を発明したのはオーストラリアの医師,Sullivanだが(1980年),臨床応用の推進は米国,National Heart, Lung, and Blood Institute(NHLBI)の役割が大きい.NHLBIは設立されて以来,2019年で50年目を迎えたがこれまでの研究推進の過程を総括している1).1970年,所長に就任したClaud Lenfantは,米国の医療を充実させるべき目標として,共通の治療法となる基礎研究を充実させ,患者に対し治療内容を分かりやすく説明ができ,そのためのチーム医療の推進を挙げ,地域レベルでの最新の技術,応用としての医療者のトレーニングを挙げた.最後に,明日の治療となる新技術の向上を掲げているがその成功例として挙げたのが「睡眠と概日リズム」の研究だった.NHLBIが重要な研究テーマとして掲げたのは1993年.初期には「睡眠と健康」を一般市民への啓蒙活動としたが,研究費を増額することにより研究は急速に進み,OSAが中年,肥満の男性に多いことや死亡率を高くしていること,心血管系合併症が多いことが,短期間に明らかにされた.

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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