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特集 肺移植─呼吸器医が知っておきたい我が国の現状─

我が国のレシピエント適応審査の現状

林清二

THE LUNG perspectives Vol.27 No.4, 7-10, 2019

中央肺移植適応検討委員会は,全国の脳死肺移植実施9施設から選出される慢性呼吸不全症例の脳死肺移植適応審査を一括して行っている.脳死肺移植の適応は,内科的治療を尽くした結果,肺または心肺移植手術以外に有効な治療法のない進行性肺疾患で,おおむね2年の予後が見込めない症例とされるが,現在のところ肺移植適否判定基準を確立に十分なエビデンスの集積はない.さらに予後予測が困難な特発性肺線維症などが対象疾患となるため,公平な適否判定のために審査委員の合議が欠かせないのが現状である.年々増加する審査対象症例に迅速に対応しつつ審査委員の負担軽減のためには,審査組織,審査方法の合理化が今後の審査委員会の課題となる.
「KEY WORDS」脳死肺移植,レシピエント適応審査,中央肺移植適応検討委員会,移植適否判定基準

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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