特集 コンピュータサイエンスの応用
コンピュータによる画像解析:病理診断と人工知能
THE LUNG perspectives Vol.27 No.3, 39-42, 2019
人工知能(artificial intelligence:AI),特に画像の認識,識別に威力を発揮する機械学習の1つ畳み込みニューラルネットワーク(CNN:convolutional neural network)を用いた診断補助技術は,画像を多く取り扱う医療分野に入り込んできている.病理診断領域において,AIによる診断補助技術を用いるには,そのデジタル化が必須であるが,他領域に比べ遅れていた.しかしながら,高精細で,あたかも光学顕微鏡を見ているがごとく病理画像を観察することのできるデジタル化技術(Whole slide imaging:WSI)が開発され,病理診断領域においてもAIが入り込み始めている.肺病理領域,特に肺癌の病理診断においてAIを用いた興味深い発表が複数あり,本項では,最近の報告例から,病理診断とAIの今後について考えてみる.
「KEY WORDS」WSI(Whole slide imaging),機械学習(machine learning),畳み込みニューラルネットワーク(convolutional neural network),肺癌
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