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特集 コンピュータサイエンスの応用

患者医療情報の統合と管理

松村泰志

THE LUNG perspectives Vol.27 No.3, 25-28, 2019

電子カルテデータを臨床研究への利用が期待されている.そのためには,通常自由文で記載される情報を構造化データで収集する必要がある.また,データ検索に適した構造のデータベースであるデータウェアハウスを構築する必要がある.多施設で共通項目のデータを集めるためには,多施設で共通するテンプレートが開き,電子症例報告書でデータを集める仕組みが必要である.大阪大学医学部附属病院では,ダイナミックテンプレート,文書内データの収集の仕組み,自然言語処理技術の適用により,できるだけ構造化した形でデータを収集し,これをデータウェアハウスに格納し,検索サービス,および,データマート作成サービスを実施している.また,連携病院と大阪臨床研究ネットワークを構築し,多施設の電子カルテから臨床研究データを収集するシステム,画像,サンプルを収集するシステムを導入している.これらのシステムを利用して,呼吸器疾患のデータ収集を開始している.
「KEY WORDS」electronic health record,real world data,data warehouse,operational data model

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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