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特集 呼吸器疾患鑑別のための画像診断―読影のキーポイント―

胸部画像の正常と異常を見極めるための画像診断機器―MRIを中心に―

大野良治

THE LUNG perspectives Vol.27 No.2, 17-23, 2019

呼吸器疾患の画像診断において胸部単純X線写真(CXR)やコンピュータ断層撮影(CT)の臨床的有用性はゆるぎないものであり,日常臨床にて一般的に用いられている.また,近年の多列検出器型CT(MDCT)の臨床応用により,形態診断においては薄層CT(TSCT)や造影TSCTなどが用いられている.また,肺結節の鑑別診断や肺癌などの腫瘍性疾患における病期診断などにおいて糖代謝をもとにしたフルデオキシグルコースによる陽電子放射断層撮影(PET)やPETとCTの融合画像(PET/CT)も頻用されつつある.このような状況下において胸部疾患における正常と異常のさらなる評価を行うための画像診断機器としては核磁気共鳴画像(MRI)が挙げられる.
本稿では胸部画像の正常と異常を見極めるための画像診断機器として,MRIの臨床応用に関して述べる.
「KEY WORDS」MRI,肺癌,肺血管性疾患,縦隔腫瘍,悪性胸膜中皮腫

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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