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特集 アンチテーゼとしての難治性呼吸器疾患の個別化医療

ARDSと心原性肺水腫の系統的鑑別診断

後藤昭彦小宮幸作門田淳一

THE LUNG perspectives Vol.26 No.2, 67-71, 2018

急性呼吸窮迫症候群(ARDS)と心原性肺水腫の鑑別はしばしば困難なことがある。これまでに,両病態の鑑別におけるバイオマーカー,胸部X線,胸部CT,肺エコーを含む胸部画像の役割について報告されている。脳性ナトリウム利尿ペプチド(BNP)については複数の研究がなされているが,他のバイオマーカー(血中C反応性タンパク(CRP),アルブミン,コペプチンや気管支肺胞洗浄液(BALF)中のタンパク濃度など)や画像所見については単独の報告が多く十分なエビデンスレベルには至っていない。基礎疾患や臨床症状を組み合わせることで診断率が高まることが報告されており,それに各種バイオマーカーや画像と併せて鑑別を行うことで診断率が高まると考えられる。
「KEY WORDS」ARDS,心原性肺水腫,バイオマーカー,胸部画像

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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