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特集 アンチテーゼとしての難治性呼吸器疾患の個別化医療

肺高血圧症の個別化医療

大郷剛

THE LUNG perspectives Vol.26 No.2, 38-41, 2018

肺高血圧症は希少難治性疾患であり,実際の診療においてはガイドラインや分類で簡単に区別できる疾患ではなく,患者ごとに病態は大きく異なるため,それぞれにおいて病態,治療を考える個別化医療を行うことが特に肺高血圧症のマネジメントにおいては極めて重要である。患者の臨床背景においても血管拡張反応性や画像所見により静脈病変の関与が疑われる場合など病態に応じて様々な個別化医療が行われるが,それのみならず遺伝子変異と表現型との関連も研究が進んできている。肺高血圧症の個別化医療はまだまだ十分ではなく,より多くの症例を集積し,遺伝子情報のみならず背景因子などの情報を詳細に検討することで個別化医療を進めることが責務と考えられる。
「KEY WORDS」肺高血圧症,個別化医療,遺伝子変異 ,BMPR2

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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