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特集 アンチテーゼとしての難治性呼吸器疾患の個別化医療

個別化治療のバイオマーカー

横山彰仁

THE LUNG perspectives Vol.26 No.2, 21-25, 2018

バイオマーカーとは客観的に測定・評価できる,生物学的,機能的,画像的指標,あるいは臨床的特徴であるとされている。バイオマーカーを用いてより高いレベルで科学的な個別化治療を実現し,高い有効率と副作用の低減を実現し,治療効率を最大化するのがprecision medicine(精密医療)である。また,治療効果のモニタリングや臨床的に重要なアウトカム(死亡率,増悪および肺機能低下)を予測できる,より有用なバイオマーカーが望まれており,今後の開発が期待されている。慢性気道疾患において,現状では多元的評価あるいは治療可能な臨床的特徴(あるいはtreatable traits)に基づく治療は,そのバイオマーカーを含めて,個別化治療を目指した現実的な方法と考えられる。
「KEY WORDS」バイオマーカー,エンドタイプ,精密医療(precision medicine),treatable trait,多元的評価(multidimensional assessment)

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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