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特集 免疫学の新展開と呼吸器疾患

PD-1シグナル阻害によるがん免疫治療

仲島由佳波多江龍亮茶本健司

THE LUNG perspectives Vol.25 No.4, 14-18, 2017

免疫チェックポイント阻害薬の登場は,従来のがん治療の考え方を覆し,全く新しいがん治療の道を切り開いた。すでにPD-1/PD-L1経路の阻害薬は,非小細胞肺がん(NSCLC)を含む多くのがんの治療法として認可されており,腫瘍増殖の抑制のみならず治癒させうる可能性が期待されている。さらに,モデルマウスや臨床検体を用いた基礎的な研究により,治療効果を予測可能なマーカーの同定も盛んに行われている。本稿では,基礎・臨床を含めPD-1分子の役割とPD-1阻害免疫治療に関する現状と展望を概説したい。
「KEY WORDS」免疫チェックポイント,がん免疫治療,CTL,PD-1,ミトコンドリア

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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