<< 一覧に戻る

特集 超高齢化時代の呼吸器診療

加齢と肺線維化

Aging and pulmonary fibrosis

岡﨑弘泰西岡安彦

THE LUNG perspectives Vol.24 No.3, 50-54, 2016

「Summary」加齢に伴う内的・外的要因の蓄積が肺線維化においても誘因になることが,種々の報告により明らかになってきている。外的要因では,喫煙をはじめとする粉塵吸入から,繰り返すウイルス感染などが慢性炎症を惹起しうる。内的要因では,サーファクタントプロテインやテロメラーゼなどの遺伝子異常やDNA のメチル化などのエピジェネティックな変化により,肺胞上皮細胞数の低下とアポトーシスの増加をきたし,また細胞老化,酸化ストレス,オートファジーの低下も線維化進行に寄与している。その他,Wnt/βcatenin シグナルの活性化やfibrocyte の増加なども線維芽細胞の活性化に関与していると考えられる。
「Key words」細胞老化,テロメア,酸化ストレス,小胞体ストレス,オートファジー

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

一覧に戻る