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特集 非結核性抗酸菌症の進歩

肺M.kansasii症と肺M.abscessus症

Pulmonary M.kansasii disease and pulmonary M.abscessus disease

鈴木克洋

THE LUNG perspectives Vol.22 No.1, 52-55, 2014

「Summary」肺M.kansasii症は, 本邦肺非結核性抗酸菌(NTM)症の10%弱を占めている. 比較的若年の喫煙男性に多く, 胸部画像では肺尖から上肺野の薄壁空洞で, 周辺病巣が比較的少ないのが特徴である. 薬剤効果が高く, 化学療法で治癒できる唯一の肺NTM症である. 学会の見解に従い, イソニアジド(INH)+リファンピシン(RFP)+エタンブトール(EB)を排菌陰性化から1年間続ければよい. 肺M.abscessus症は, 本邦肺NTM症の約3%を占めており近年増加傾向である. 中高年以降の女性に多く, 結節・気管支拡張型肺MAC症と類似の画像を呈する例が多い. 肺MAC症に続発することもある. クラリスロマイシン(CAM), アミカシン(AMK), イミペネム・シラスタチン(IPM/CS)などが有効であるが, 効果のある内服薬が乏しいため外来治療に難渋する. 近年, M.abscessusは2菌種・3亜菌種の混合であることが判明した. 亜菌種ごとにCAMの耐性率や治療効果に差があり, 亜分類が一般臨床で可能になることが期待される.

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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