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特集 呼吸器の救急救命治療

慢性呼吸不全の急性増悪

Acute exacerbation of chronic respiratory failure

杉本親寿井上義一

THE LUNG perspectives Vol.20 No.1, 53-56, 2012

「Summary」『在宅呼吸ケア白書2010』によると, 在宅酸素療法(HOT)施行患者の上位5基礎疾患は慢性閉塞性肺疾患(COPD)(45%), 肺線維症など(18%), 肺結核後遺症(12%), 肺癌(6%), 慢性心不全によるチェーンストークス呼吸(3%)と報告されている. 慢性呼吸不全患者はさまざまな要因で急性増悪を起こす. 慢性呼吸不全の診断と治療は基礎疾患を理解し患者ごとの病態を把握することが重要である. COPDや肺結核後遺症では, 高炭酸ガス血症を伴うII型呼吸不全を呈することが多い. 増悪時の治療として薬物療法に加えて, 近年, 非侵襲的換気療法(NPPV)が広く用いられている. また, 特発性肺線維症(IPF)の急性増悪では, ステロイドパルス療法や免疫抑制療法が主に行われ, 血液浄化療法などが試験的に行われることがある. しかしながら, IPFの急性増悪の予後はきわめて不良であり, 前向きな試験を含めた今後の対策が急務である.
「Key words」慢性呼吸不全, 急性増悪, 慢性閉塞性肺疾患(COPD), 特発性肺線維症(IPF)

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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