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CPC日常臨床から学ぶ

微小乳頭状構造を呈した肺腺癌の1例

A case of lung adenocarcinoma with a micropapillary pattern

牛木淳人横山俊樹神田慎太郎安尾将法漆畑一寿山本洋花岡正幸小泉知展久保惠嗣遠藤真紀福島万奈中山淳

THE LUNG perspectives Vol.19 No.4, 2-5, 2011

はじめに
 通常の乳頭状腺癌では,中心の線維血管性の間質で構成される軸とその表面を覆う一層の腫瘍細胞からなるが,微小乳頭状構造(micropapillary pattern;MPP)では軸をもたない2次・3次の複雑な構造が内腔へ突出する像を認める(図1)。

このMPPを呈する腺癌は予後不良であることが報告されており,近年注目を集めている。

Key words
肺腺癌,微小乳頭状構造,胸膜浸潤

1.症例

症例:77歳男性
主訴:胸痛,呼吸困難
既往歴:22歳 肺結核(左S1+S2区域切除),74歳 慢性閉塞性肺疾患(COPD)[在宅酸素療法(HOT)中]
家族歴:父 前立腺癌
生活歴:喫煙 20本/日(20~70歳),飲酒 機会飲酒
職業歴:元教員
現病歴:2009年7月に胸痛,呼吸困難が出現し近医を受診した。胸部単純X線写真で右胸水貯留を,胸部CTでは右S1に腫瘤と右胸膜のびまん性の肥厚を指摘された。胸水穿刺を施行され細胞診で腺癌と診断され,原発性肺癌が疑われた。全身検索の結果他臓器への遠隔転移を認めないものの,胸膜および他の肺葉への転移を認め,cT4N3M1,StageⅣと診断され,8月当院へ入院した。

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