<< 一覧に戻る

特集 結晶沈着性関節炎再訪

4.痛風以外の結晶沈着性関節炎 2)アパタイト結晶沈着症の基礎と臨床

浜田純一郎

高尿酸血症と痛風 Vol.27 No.1, 45-50, 2019

アパタイト結晶沈着症とは,沈着した炭酸アパタイト結晶により誘発された関節炎または関節周囲炎である。何らかの要因でリンとカルシウムの局所濃度が高くなると,酸化脂質と結合し液晶炭酸アパタイトが形成され,結晶の成長と自己増殖を繰り返し石灰沈着物となる。エネルギーレベルが低くかつ溶解しやすい炭酸アパタイトは,生理的条件下で形成されやすくかつ自然消失する。アパタイト結晶沈着症は,①石灰性関節周囲炎,石灰性腱炎・滑液包炎,②関節内アパタイト結晶沈着症,③二次性アパタイト結晶沈着症,④腫瘍状石灰症に分類される。肩関節の腱板に炎症を起こす肩石灰性腱炎が臨床上最も多く,単純X線で診断でき,消炎鎮痛薬の内服,肩峰下滑液包へのステロイド注射,体外衝撃波治療,外科的摘出術で治癒する。慢性腎不全や膠原病があると二次性に結晶が沈着しやすい。石灰性腫瘤を形成する腫瘍状石灰症は手術的に治療する。
「KEY WORDS」リン酸カルシウム,炭酸アパタイト,ナノバクテリア,肩石灰性腱炎

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

一覧に戻る