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特集 結晶沈着性関節炎再訪

4.痛風以外の結晶沈着性関節炎 1)CPP結晶沈着症の進歩

益田郁子

高尿酸血症と痛風 Vol.27 No.1, 39-44, 2019

ピロリン酸カルシウム(CPP)結晶沈着症(CPPD)は多彩な臨床病態を示すが,決してまれな疾患ではない。
痛風と違い結晶沈着機序は不明で治療法も確立していないが,アップデートはいくつかある。診断では通常の結晶鏡検に代わるかも知れない小さく簡便なラマン分光分析器が開発され,非侵襲的な画像診断としては関節超音波とDECTが結晶性関節炎診断の質を向上させた。大規模コホートでの疫学研究が次々と発表され,CPPDと,OA,RA,血管の石灰化や骨粗鬆症など全身のミネラル代謝異常との関与が示唆された。CPP結晶沈着機序では,軟骨のPPi代謝に関わるANKHと骨リモデリングに関わるOPGの遺伝子変異が家族性CPPDの家系でそれぞれ同定され,今後の解析が待たれる。治療は高齢者に配慮し,2016年EULAR改訂推奨に基づき急性CPP関節炎は痛風治療と同様に,発作頻発や偽RAのCPPD難治例にはRAに準じた治療を行う。
「KEY WORDS」CPP結晶沈着症,軟骨石灰化,関節超音波,ラマン分光分析,ANKH,OPG

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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