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尿酸代謝に関連する疾患

第3回 高尿酸血症と乾癬

多田弥生

高尿酸血症と痛風 Vol.26 No.2, 68-72, 2018

乾癬は炎症性角化症に分類される皮膚疾患で,組織学的には表皮の過増殖,分化異常,リンパ球や好中球などの炎症細胞浸潤,血管の拡張,増生を特徴とする。皮疹は爪も含めて全身どこでも出現しえて,主に外見上の問題から,患者の生活の質(QOL)に大きな影響を及ぼす皮膚疾患として有名である。その病因として多因子遺伝,免疫学的異常,ケラチノサイトの分化,増殖異常などがいわれているが,まだ不明な点も多い。近年,病態解明が進むにつれ,乾癬は単なる皮膚炎ではなく,その病態や合併症に全身の炎症,特にメタボリックシンドロームの要素が関わっていることが指摘されてきている。実際,乾癬患者は肥満,糖尿病,脂質異常症,高血圧を合併しやすい。さらに,高尿酸血症も健常人と比較して有意に多い。これは,以前は表皮のターンオーバーの亢進の結果だと考えられていたが,最近はそれに加えて,メタボリックシンドロームの影響が指摘されている。また,乾癬の表皮内には,こちらはおそらく表皮のターンオーバーの亢進の結果としての尿酸結晶が存在し,乾癬の皮膚での炎症増悪に関わっている可能性がある。そこで,本稿では乾癬の病態に照らし合わせながら,乾癬と尿酸の関わりについてこれまでわかっていることを紹介したい。

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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