<< 一覧に戻る

特集 尿酸,XORと内皮細胞障害

2.各論 9)腫瘍崩壊症候群(TLS)と血管内皮細胞障害

山内高弘大岩加奈上田孝典

高尿酸血症と痛風 Vol.26 No.1, 84-88, 2018

癌化学療法時には癌細胞の死滅・崩壊に伴い,腫瘍崩壊症候群(TLS)や播種性血管内凝固(DIC)が生じる。前者は細胞内プリン核酸高負荷による高尿酸血症と急性腎障害を主体とする。後者は組織因子放出による凝固カスケードの活性化で,微小血栓が形成され腎糸球体が閉塞される。TLSでは,尿酸塩とリン酸カルシウムが尿細管に機械的閉塞をきたす。活性化されたマクロファージと好中球は結晶を貪食する。尿細管腔で結晶そのものにより,そしてマクロファージや好中球の活性化により炎症が惹起される。血中の尿酸は腎血管内皮細胞を障害する。その機序として,レニン・アンジオテンシン系を介すること,老化やアポトーシス死が誘導されること,ヒアリン化,血管壁肥厚,ミトコンドリア障害,NO産生低下などが考えられている。
「KEY WORDS」腫瘍崩壊症候群(TLS),高尿酸血症,血管内皮,播種性血管内凝固(DIC),急性腎障害

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

一覧に戻る