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特集 尿酸,XORと内皮細胞障害

1.総論 2)脂肪組織とXOR

長尾博文下村伊一郎

高尿酸血症と痛風 Vol.26 No.1, 32-37, 2018

内臓脂肪蓄積は,高尿酸血症や痛風と密接に関連している。高尿酸血症に対する内服治療において,尿酸生成抑制薬のターゲットとなっているキサンチン酸化還元酵素(XOR)の組織分布については,従来特にヒトにおいて,肝臓,小腸が中心であると考えられてきた。しかし,最近血管内皮細胞をはじめその他の臓器,細胞でもXORの発現を認めることが報告されてきており,筆者らの教室ではマウス脂肪組織が高いXOR活性をもつことを報告した。また,XOR阻害薬は,肝臓での尿酸産生阻害による血清尿酸値降下作用を介して,もしくは直接血管内皮細胞や脂肪組織を標的として,代謝改善作用を有することが,近年動物実験を中心に報告されており,さまざまな臓器のXORがメタボリックシンドロームの病態形成に関わっている可能性が想定されている。今後,動物で得られた知見のヒトでの検証が期待される。
「KEY WORDS」メタボリックシンドローム,内臓脂肪蓄積,脂肪細胞,プリン異化代謝,尿酸,XOR

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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